【WoT】改訂版・少し細かなボイスMOD制作メモ
内容にミスなどありましたらコメントにて指摘いただけると助かります。
目 次
- 更新履歴
- 1. Wwiseテンプレートのダウンロード
- 2. ボイスMODの作り方(おさらい)
- 3. 作り方の補足
- 4. ボイス割り当て先の拡張方法
- 5. ボイス割当先の拡張例
- 6. 音量調整スライダーの割当先について
- 7. 特殊な搭乗員のボイス変更方法
- 8. フロントラインモード用ボイスMOD作成方法
- おわりに
更新履歴
▶クリックで表示:過去の更新情報
・2019/03/22
記事公開
・2019/04/06
ボイス割当先の拡張方法と拡張例について追記
音量調整スライダーの割当先についての記述を若干修正
・2019/04/07
画像による補足をいくつか追加
・2019/06/23
拡張ボイスに関する記述などを追記
・2020/03/30
テンプレートを最新版に更新
2連装砲の拡張ボイスについて追記
・2020/11/16
記事全体の文章校正
①~③を最新バージョン向けに修正
油圧サスペンション切り替えの拡張ボイス編集手順を修正
ポーランドMT用ガスタービンエンジン切り替えの拡張ボイスについて追記
拡張ボイスMODのファイル名記述について追記
・2021/05/05
ブロマガから旧記事を移転
最新環境に合わせて全体的に記事内容を修正・文章校正
・2021/09/19
テンプレートを最新版(Ver 1.14)に更新
音響探知スキル・敵味方車両大破時の拡張ボイスについて追記
1. Wwiseテンプレートのダウンロード
最新のテンプレートについては、WGが直々に運営しているMOD共有サービスであるMOD HUB(WGMods)にて公開されています。
Wwise project for World of Tanks - Download the mods for World of Tanks (WoT)
Korean RandomというWoT用MOD情報掲示板でもテンプレートが公開されています。テンプレの他にボイスMOD制作上で役立つような情報もたくさんあるので一読の価値ありです。
開発者も定期的にコメントしているので、スレを読んでも分からないことがあれば開発者に質問してみてもいいかもしれません。(全てロシア語なので翻訳必須)
[WG] WWISE project for WoT - Modding general discussion - Korean Random
また、著者が普段使用している日本語テンプレも公開しています。WoT 1.10.1用テンプレをベースに作成していますが、以降のクライアントバージョンでも問題なく使用できます。
日本語訳付きのランダムコンテナを作成し、各種イベントに割り当てまでやっています。とりあえずコンテナにボイスを突っ込むだけでだいたい作成できます。(雑)
詳細な使い方については必ず添付のreadomeをご一読ください。(新戦闘コミュニケーション・フロントライン用テンプレ付き)
Wwise本体は公式サイトからランチャーをダウンロードして、ランチャー上からインストールしてください。ボイスMODを使用したいWoTクライアントのバージョンによって使用するWwiseのバージョンも異なりますので、正しいバージョンのものをインストールしてください(下記参照)。
なお、Wwiseのバージョン番号の下4桁は表記のものと異なっていても大丈夫です。
【WoT 1.12.0以降】
Wwise LauncherからWwise 2019.2.7.7402をインストールしてください。
2. ボイスMODの作り方(おさらい)
一応Korean Randomでテンプレートと併せて作り方のPDFについても公開されていますが、基本的にこの手の資料はロシア語or英語なので解読はいささか大変だと思います。
これについては有志の方がPDFの日本語訳作ってくれてるので、そちらを参考にすると良いでしょう。↓
WWise mod creation
公式のドキュメントに苦手意識を感じる方は、以下の井戸端さんの記事を参考にすれば作れます。(丸投げ)
WoT ver9.14対応ボイスMODの作り方
さらに補足としてギアさんの記事も読んでおくとわりと盤石ですね(丸投げPart2)
WoTでボイスMod作成時のメモ書き
なおこれはいずれの記事にも言えることですが、内容については古いものとなっていますので、おおまかな作成の流れを把握する程度にとどめておくのが無難です。
(厳密なバージョン番号などは適宜最新のものに読み替えてください)
3. 作り方の補足
だいたい↑で言われてる通りに作ればうまく作れますが、いくつか補足させていただきます。
・音源のファイル名は重複しないようにする
重複したら片方しか反映されません。適用するイベントを分けててもダメなので、素直に違う名前つけてください。
コンテナ名と音源ファイル名が重複していてもダメなようです。重複していると音源インポートがうまくできないので、どちらかの名前を変更しましょう。
・ボイス音量スライダーは天元突破できる
スライダーで調整した場合だと最大で音量15が限界ですが、パラメータを直接入力することで15以上にも設定できます。スライダーで最大まで上げてもボイスが聞こえ難いときなどに活用してください。
これは完全に余談ですが、ボイスおよびコンテナの音量は最大で200まで上げることができるようです。この状態で再生したら音割れポッターもびっくりの破壊的爆音が流れることになってしまいます。音量は常識の範囲内で設定するようにしましょう。
・ボイスは200個以上でも突っ込める
(意外とみんな気づかないけどこれかなり重要です!)
Wwise無料試用版ですと音源の最大数は200個までですが、実はWoTのテンプレファイルは配布の段階でPremiumライセンスが適用されてます。
つまりボイスの個数は無制限です。実際、Wwiseプロジェクトに4000個以上ボイスを突っ込んでも正常にビルドできることを確認していますので、恐らくそれ以上突っ込んでも大丈夫でしょう。ちなみにそのボイス4000個超えてるボイスMODはこちら↓です。(露骨な宣伝)
www.nicovideo.jp
もし古いテンプレを使用している場合、Premiumライセンスが適用されていないorライセンス切れで200個以上の音源をビルドできないことがあります。Korean Randomで調べればWoTボイスMOD用のPremiumライセンスキーのtxtが配布されているので、そちらを適用してあげれば問題なくビルドできるようになります(適用方法は以下画像参照)。
・ダイナミック小隊関係のボイスはvoiceover.bnkに入れる
後述するmod.bnkの方に入れがちですが、そうするとうまく再生されないとの報告があったため。素直にvoiceover.bnkに入れましょう。イベント名の変更も必要ありません。
・ボイスMODで変更しないイベントにまでコンテナを割り当てない・ビルド対象に設定しない
自身のボイスMODで変更予定のイベント以外は極力触れないようにしてください。例えば基本的なボイスイベントと六感のみボイスMODで変更したいのに装填音など他のイベントまで手を加えた場合、下手したら装填音が鳴らなくなります。
自分で変更したつもりでなくても、他者製テンプレをそのまんま使用していると初めから変なイベントまで変更されてたりします。(特に著者の公開テンプレ)
他者製テンプレを利用する際はreadmeや解説をよく読んで、そのテンプレでどのイベントが変更できるのかを確認すると良いかもしれません。
同様の理由で、各種SoundBankのSoundBank EditorにはボイスMODで変更したいイベントのみを突っ込むようにしてください。もし間違って予定にないイベントまでEditorに突っ込んでも、右クリックからDeleteで削除できます。(もとになったイベントまでは削除されませんのでご安心ください)
ここまでの解説のみでも必要最低限の機能を備えたボイスMODは製作可能です。以降はボイス割り当て先の拡張方法や音量調整の割り当て先のような細かい話です。
4. ボイス割り当て先の拡張方法
バニラ環境におけるWoT上での第六感やミニマップのピコピコ音などは基本的には効果音のみで、標準的なボイスMOD(voiceover.bnkのみでできたボイスMOD)の作り方ではこれらのイベントにボイスを割り当てることはできません。
ここでは、voiceover.bnkで改変できるものだけでは飽き足らず、六感ボイスやミニマップのピコピコ音などまで改変したくなった人向けに追加のボイスMODの作成方法について解説します。
(便宜上、本記事ではこれら通常のボイスMODに存在しないボイスイベントを総称して拡張ボイス、拡張ボイスを収録したボイスMODを拡張ボイスMODと呼ぶことにします)
拡張ボイスMODについてもある程度までは通常のボイスMODと作り方が共通していますので、作成の流れは通常のボイスMODと似通っています。とはいえ一部異なるところがありますので、そのあたりについて解説します。
拡張ボイスMOD作成に必要なもの
<必須>
・audio_mods.xml(拡張ボイスをオリジナルのボイス割当先と関連付けする)
・追加音源(各自で必要なだけ集めましょう)
<任意選択>
・通常のボイスMOD作成で使用したWwiseプロジェクトファイル
ここでは通常のボイスMODのプロジェクトを上書きするかたちで拡張ボイスMODを作成します。
※voiceover.bnkは上書きしません。同一プロジェクト内に拡張ボイスボイス用のSoundbankを作成します。
初めて拡張ボイスMODを作成される方などは念のため元々のプロジェクトファイルをバックアップしておくか、通常のボイスMOD用とはプロジェクトファイル自体を分けて作成してもよいかもしれません。
拡張ボイスMODの作り方
基本的には通常のvoiceover.bnkと作り方は同じですが、以下変更点になります。
①割り当て先イベントが異なる
拡張ボイスで拡張する可能性があるイベントは、Eventsタブ内のGUI、Gun_reload、Modulesなどの階層に散らばっています。どのイベントがどこにあるのかなどについては次章で解説します。
②イベント名を変更する必要がある(一部のボイスイベント)
拡張ボイスを割り当てたい場合、通常のボイスMODのように音源コンテナをイベントに割り当てるだけでなく、イベント名も変更しなければならないものもあります。
変更後のイベント名自体は何でも良いですが、拡張ボイスを割り当てたということが分かるよう、もとのイベント名に「_mod」を追加するのが無難でしょう。
例)ミニマップのピコピコ音を変更したい場合(WoT 1.10以前)
Eventsタブ内、GUI/notificationFX/minimap_attentionが該当するイベントになります。
変更前:minimap_attention
変更後:minimap_attention_mod
ここで変更したイベント名は後でaudio_mods.xmlに記述する必要があるので、よく覚えておいてください。
③SoundBankを別途新規作成する(任意)
SoundBankとは、Wwiseでビルドしたときに生成されるbnkファイルのことです。
これはSoundBanksタブ内から出力ファイル名を変更できます。
例)mod.bnkとして出力する場合
SoundBanksタブでDefault Work Unitを右クリック
New Child→SoundBanksを選択
新規作成されたSoundBankをダブルクリックして名前をmodにする
ちなみに、ここで設定するSoundBankの名前自体は何でもいいし、用途に応じて追加するSoundBankが複数あっても構いません。ボイスMOD界隈ではしばしばmod.bnkという名前が使用されていますが、拡張ボイスであるということさえ分かれば何でもいいのです(多分)。
なお、ここで変更したSoundBankの名前も後でaudio_mods.xmlに記述する必要があるので、よく覚えておいてください。
追加のSoundBankが作成出来たら、F7を押してSoundBank Managerを開きます。作成した拡張ボイスのSoundBankを選択して、通常のボイスMOD作成時と同様の手順で、拡張ボイスのボイスイベントをSoundBank Editerにドラッグ&ドロップで突っ込みます(これをやっておかないと空のSoundBankを作成しただけになってしまうので・・・)。
なお、ボイスイベントを突っ込む先をvoiceover.bnkにしてあげれば、voiceover.bnkに追加で拡張ボイスを格納することもできます。この場合のメリット・デメリットについても少し触れておきましょう。
まず、新たなSoundBankを作成する必要がありません。追加のSoundBankが存在しないということは、④で解説するaudio_mods.xmlで追加のSoundBankをロードする必要が無いということでもあります(ただし変更したボイスイベント名自体はきちんと記述する必要があるので、このxmlファイルが必要ないわけではありません)。このような点から、最小限のファイル構成で多数のボイスイベントを取り扱いたい場合に有効といえるでしょう。
次にデメリットですが、ほかのサウンド変更系MODと競合する可能性が発生します。特に影響を受けやすいのは砲撃音MODでしょう。砲撃音MODには装填音も変更しているものもありますので、この装填音のイベントに拡張ボイスを割り当ててしまうと、二つのMODで一つのボイスイベントを変更しようとすることになります。
するとどうなるか。どちらか片方のMODしか再生されません。これは、複数のMODで変更するボイスイベントが重複した場合、このボイスイベントについては最後に読み込んだSoundBankのボイスだけが再生されるためです。
残念ながらSoundBankが分かれた状態では単一のボイスイベントでボイスを同時再生することはできないのです。
この問題を回避する単純かつ有効な手段は、上述したように拡張ボイスを収録するSoundBankをvoiceover.bnkと分けることです。
例えば砲撃音MODと拡張ボイスMODの競合を回避するには、砲撃音MODで使用が想定されるボイスイベントのみSoundBankを分けて作成しておくことで、この拡張ボイスだけ抜いて砲撃音MODとボイスMODを共存させることができるようになります。
どのみち次節で解説するaudio_mods.xmlは必要ですし場合によってはxml記述の再編集が必要ですが、こちらはMOD利用者側でもテキスト編集できますので、やり方さえ配布テキスト等で説明すればある程度はユーザーフレンドリーな設計になるでしょう。
④audio_mods.xmlに拡張ボイスのSoundBankとボイスイベントを記述する
Wwiseプロジェクトファイル(.wproj)と同じ階層内にxmlテンプレートが置かれていますので、それを流用してください。メモ帳など、適当なテキストエディタで開いてください。
記述するのは主に以下の2点です。
1. <LoadBanks>内に拡張ボイスを格納したbnkファイル名を記述する
書き方は以下の通りです。
WoT 1.12以降の場合
audio_mods.xml - <LoadBanks>
(記述しなかった場合は初期値50で自動設定されます)
▶クリックで表示:WoT 1.11.1までの場合
audio_mods.xml - <LoadBanks>
2. <events>内に変更前のイベント名と変更後のイベント名を記述する
書き方は以下のとおりです。
audio_mods.xml - <events>
上記の記述を、変更した拡張ボイスのイベントすべてに対して行ってください。
※拡張ボイスで変更していないボイスイベントまで記述しないようにしてください。
以下は名取さなボイスMODでのaudio_mods.xmlの一例です。拡張ボイスを割り当てたイベントが増えるにつれ、記述量も増えます(たのしい)
▶クリックで表示:audio_mods.xml(サンプル)
audio_mods.xml
<audio_mods.xml>
<loadBanks>
<bank>
<name>voiceover.pck</name>
</bank>
<bank>
<name>mod.bnk</name>
</bank>
<bank>
<name>gun_rld.bnk</name>
</bank>
<bank>
<name>voiceover_ibc.bnk</name>
</bank>
</loadBanks>
<!-- Sound Events -->
<events>
<event>
<name>lightbulb</name>
<mod>lightbulb_mod</mod>
</event>
<event>
<name>lightbulb_02</name>
<mod>lightbulb_02_mod</mod>
</event>
<event>
<name>enemy_sighted_for_team</name>
<mod>enemy_sighted_for_team_mod</mod>
</event>
<event>
<name>minimap_attention</name>
<mod>minimap_attention_mod</mod>
</event>
<event>
<name>gun_intuition</name>
<mod>gun_intuition_mod</mod>
</event>
<event>
<name>battle_equipment_763</name>
<mod>battle_equipment_763_mod</mod>
</event>
<event>
<name>battle_equipment_1019</name>
<mod>battle_equipment_1019_mod</mod>
</event>
<event>
<name>battle_equipment_1275</name>
<mod>battle_equipment_1275_mod</mod>
</event>
<event>
<name>battle_equipment_1531</name>
<mod>battle_equipment_1531_mod</mod>
</event>
<event>
<name>expl_ally_NPC</name>
<mod>expl_ally_NPC_mod</mod>
</event>
<event>
<name>time_buzzer_01</name>
<mod>time_buzzer_01_mod</mod>
</event>
<event>
<name>time_buzzer_02</name>
<mod>time_buzzer_02_mod</mod>
</event>
<event>
<name>camo_net_start</name>
<mod>camo_net_start_mod</mod>
</event>
<event>
<name>stereo_trumpet_start</name>
<mod>stereo_trumpet_start_mod</mod>
</event>
<event>
<name>wheel_vehicle_speed_high</name>
<mod>wheel_vehicle_speed_high_mod</mod>
</event>
<event>
<name>wheel_vehicle_speed_low</name>
<mod>wheel_vehicle_speed_low_mod</mod>
</event>
</events>
<!-- Switches -->
<switches>
<switch>
<name>SW1</name>
<mod>SW1_mod</mod>
<states>
<state>
<name>ST1</name>
<mod>ST1_mod</mod>
</state>
<state>
<name>ST2</name>
<mod>ST2_mod</mod>
</state>
<state>
<name>ST3</name>
<mod>ST3_mod</mod>
</state>
</states>
</switch>
</switches>
<!-- RTPC -->
<RTPCs>
<RTPC>
<name>RTPC_ext_speed_abs</name>
<mod>RTPC_ext_speed_abs_mod</mod>
</RTPC>
<RTPC>
<name>RTPC_2</name>
<mod>RTPC_2_mod</mod>
</RTPC>
</RTPCs>
<!-- STATES -->
<states>
<stateGroup>
<name>STG1</name>
<mod>STG1_mod</mod>
<stateNames>
<state>
<name>ST1</name>
<mod>ST1_mod</mod>
</state>
<state>
<name>ST2</name>
<mod>ST2_mod</mod>
</state>
<state>
<name>ST3</name>
<mod>ST3_mod</mod>
</state>
</stateNames>
</stateGroup>
</states>
</audio_mods.xml>
5. ボイス割当先の拡張例
ボイスMODで拡張ボイスとして割り当てる可能性が高そうなものをいくつかピックアップして解説します。※筆者の努力次第で今後追記する可能性アリ
・消耗品使用時
場所:GUI/buttle_equipment/
・手動消火器/自動消火器:buttle_equipment_251/~_507
・救急キット 小/大:buttle_equipment_763/~_1019
・修理キット 小/大:buttle_equipment_1275/~_1531
数字しか違いが無いので間違えないよう注意してください。
・車長スキル「第六感」発動時
場所:GUI/modes/lightbulb/
・バリアント1:lightbulb
・バリアント2:lightbulb_02
下にあるsixthSenseというイベントは、基本的にボイスMODでは使用しないので注意(おそらくmp3のカスタム六感用のイベントだと思われます)
また、よく六感ボイスをMODで変更してもゲーム内に反映されないということがありますが、大抵はXVMの六感音が干渉しているか、ゲーム内設定がミスってるかの2択だと思います。
前者については、現状xvm.bnkを抜いてくださいとしか言えません(よりスマートな解決策募集中)。
後者については、ゲーム内設定→サウンド→「サウンド環境要素」内「戦闘中の音声メッセージ」→「車長」から「標準」に変更することで解決できます。
・敵戦車発見時
場所:GUI/notificationFX/senemy_sighted_for_team
・ミニマップピコピコ音
[~WoT 1.9.1]
場所:GUI/notificationFX/minimap_attention
[WoT 1.10~]
新・戦闘コミュニケーション機能の実装により、内容が複雑化しています。
場所①:Bongfish/Inbattle_communication/UI_only/NPC/
場所②:Bongfish/Inbattle_communication/UI_only/PC/
この場所に注意せよ!:ibc_npc_ping_attention
この地点に移動する!:ibc_npc_ping_action
npcは味方車両が発信したピン、pcは自車両が発信したピンのことを指します。
なお、「この地点に移動する!」のイベントはほかの新・戦闘コミュニケーション機能のボイスイベントと重複して再生されるため、ここにボイスを割り当てた場合複数ボイスが同時に再生されることになりますので注意してください。
この場合の実装の選択肢としては、
A. ミニマップピコピコにのみボイスを割り当てて他の新・戦闘コミュニケーション機能用ボイスイベントは実装を諦める
B. ミニマップピコピコへのボイスイベント実装を諦めて他の新・戦闘コミュニケーション機能用ボイスイベントにボイスを割り当てる
といった感じになるでしょう。
より詳細な内容は新・戦闘コミュニケーション機能用ボイスMODの実装手順として別記事でまとめようと思います。
ちなみにこの新・戦闘コミュニケーション機能用ボイスMODを実装するのがめんどくさいという場合はここのおっさんボイスだけを無音化するMODも作っていますので、それと組み合わせて使っていただくという手もあります。
このMODについては改変・再配布を許可していますので、自由に使っていただけたらと思います・・・!
・残り時間2分/1分ブザー音
場所:GUI/notificationFX/
残り時間2分:time_buzzer_01
残り時間1分:time_buzzer_02
数字が逆になっているので要注意
・装填手スキル「直感」発動時
場所:GUI/notificationFX/gun_intution
・装填完了音
場所1(Ver 1.3以前のみ存在):GUI/notificationFX/gun_reloaded
場所2:GUI/Gun Reload/
オートローダー(6.5s):Cylinder/gun_rld_automat_reloading_long_loop
口径50〜75mm(1.2s):gun_rld_50_75mm
口径85〜107mm(1.28s):gun_rld_85_107mm
口径115〜152mm(2.5s):gun_rld_115_152mm
口径155mm〜 (2.5s):gun_rld_155_170mm
装填音については、装填完了の数秒前から再生が始まります。具体的に何秒前から再生されるかについては上に口径ごとに併記しています(筆者の目測ですので参考程度でお願いします)。
▶クリックで表示:WoT 1.4以前の変更手順
装填完了音の変更は他の拡張ボイスのイベントとは異なり、口径ごとの各イベントにボイスを割り当てた後、それらのイベントをgun_reloadedに入れなければうまく再生できません。gun_reloadedにイベントを入れたあとでこのイベントの再生確認をしたら音声がバラバラになるという報告もありますので、そこは要注意(他のイベントや音源については再生確認しても大丈夫でした)。
・Ver 1.4以降
gun_reloadedイベントが消滅しましたが、前述した場所2に適宜コンテナを割り当てるだけで実装できます。イベント名を変更する必要もありません(なので実装が以前より簡単になりました)。
なお、オートローダーの装填音についてはあくまでも筆者の環境(ボイスMOD以外MODなし)ではこのイベントに割り当てればうまく再生できるといった具合で、各環境によってはうまく再生できない可能性があります。あくまでも参考程度でお願いします。
ちなみに、拡張ボイスで変更したイベントについては、当然ですがMOD導入中は元々の効果音が再生されなくなります。
オリジナルの効果音もボイスと併せて再生したいという場合は、強引なやり方ですが、拡張ボイスに加えて、効果音の音源も同時に割り当てることで対応できます。(よりスマートな解決策募集中)
装填完了ボイスと効果音を例に上げると、上の画像のように、MODで追加したいボイスをまとめたコンテナと一緒に、装填時に再生される効果音をまとめたコンテナも割り当てています。
なお、例外として、オートエイム関連とダイナミック小隊関連のボイスについては、イベント自体がボイスのものと効果音のもので別れているため、ボイスMODでボイスを変更しても、効果音が再生されなくなるということはありません(これらは拡張ボイスでなく、通常のvoiceover.bnkで対応できます)。
・カモネット・カニ眼鏡発動時
場所:GUI/Modules/
カモネット:camo_net_start
カニ眼鏡:stereo_trumpet_start
・油圧サスペンション 射撃モード切り替え
場所:GUI/notificationFX/siege_mode
射撃モードオン:start_to_siege_mode_PC
射撃モードオフ:start_to_base_mode_PC
このイベントはイベント名を変更しなくても再生可能です。
上記ボイスイベントを使用した場合、スウェーデンTD用の油圧サスペンション切り替えのみボイス割り当てすることができるようになります。
なお、スウェーデンMT用の動的油圧サスペンション切り替えについても上記の場所に別途イベントとして実装されていますが、そちらはボイス変更してもなぜか音声が切り替わらないようです(要検証)。といっても移動するたびに油圧サスペンションが勝手に切り替わる都合上、ここにボイスイベントを割り当てちゃうとプレイヤーの意図に反して頻繁に再生されてしまうことになるので、どのみちここにはボイス実装しないほうが吉でしょう・・・
・装輪装甲車 ドライブモード/移動モード切り替え
場所:Wheel_vehicle/wheel_vehicle/
ドライブモード:wheel_vehicle_speed_high
移動モード:wheel_vehicle_speed_low
・2連装砲
2連装砲関係のイベントも、イベント名の変更なしで再生可能です。
場所:GUI/Gun Reload/gun_dual_reloading
装填音(1発目):gun_rld_dual_wpn_change
装填音(2発目):gun_rld_dual_reloading_oneshell
斉射準備開始:gun_rld_dual_charge_pre
斉射キャンセル:gun_rld_dual_charge_cancel
斉射後砲ロック解除:gun_rld_dual_cooldown_end
・ポーランドTierX MT ガスタービンエンジン切り替え
このイベントもイベント名を変更しなくても再生可能です。
場所:GUI/notificationFX/siege_mode_polish
ブーストオン:ui_turbine_polish_siege_mode_on
ブーストオフ:ui_turbine_polish_siege_mode_off
・車長スキル「音響探知」発動時
場所:GUI/modes/artillery_lightbulb/
バージョン1.13で追加された対自走砲用のパークスキル「音響探知」の発動時にボイスを鳴らすことができます。
・敵車両・味方車両大破時
場所:GUI/battle_notification/
味方車両大破:expl_ally_NPC
敵車両大破:expl_enemy_NPC
敵車両や自身以外の味方車両が大破したときの爆発音と効果音を置き換えることができます。
6. 音量調整スライダーの割当先について
使用しているテンプレートにもよりますが、ゲーム内設定で音声通知の音量を下げてもボイスMODの音量が下がらない!ということがたまにあります。恐らく原因はボイスMODで使用している各Random Containerの音量調整割当先が設定されていないからでしょう。というわけでWoTの音量調整の各割り当て先とWwiseでの関連性についての解説です。
ボイス音量スライダーのカテゴリについて
※いつの間にか音声通知カテゴリの名称が搭乗員ボイスに変わってました
本ゲーム内でのボイス音量調整の関係については↑の表の通りです。
その中でボイスMODで使用する可能性があるものについて以下で解説します。
・搭乗員ボイス(旧名:音声通知)
いわゆるおっさんボイス全般。Wwiseのイベントでいうとvo_voiceover_oldに入っているものが該当します。
ボイスMODの場合だと上記に加えて、本来であれば下記のUIやエフェクトに該当するような拡張ボイス類(六感ボイスやピコピコ時のボイスなど)もこちらに割り当てるといい感じになると思います。※個人の所感です
・UI
デフォルトではピコピコ音や発見音、六感音など。傾向としては、ゲームを遊ぶ上で分かりやすくするための効果音のようなもの全般と言えば伝わるでしょうか…。ボイス内容次第では上記の音声通知に割当先を変更した方が良かったりもする。
(4/6追記)カモネット、カニ眼鏡、スポット音、残り時間アナウンスのブザーなどもここに該当する模様
・エフェクト
主に装填音がここに該当します。
音量調整割り当て先の設定方法
↑の画像の通りにやれば設定できます(説明放棄)
ちなみに、上記の方法で設定した割当先はコピペできるので、毎回マウスで設定しなくても一度コピーしてしまえばctrl+v連打で設定できるので多少楽できます。
7. 特殊な搭乗員のボイス変更方法
WoTの一部の搭乗員には、特別な搭乗員ボイスが設定されていたりします。最近だとガルパンコラボのあんこうさんチーム搭乗員などですね。基本的には、通常のボイスMOD導入手順に沿ってボイスMODを入れてもこれらの特別な搭乗員ボイスは変更されません。
とはいえもしかしたらこのような特別搭乗員のボイスもボイスMODで変更したいと思うことがあるかもしれません。というわけで以下変更手順です。けっこう簡単です。
まずは特別搭乗員のvoiceoverが保存されているフォルダ階層を特定する必要があります。以下の場所にWoTのサウンドファイルをまとめたリソースパックがありますので、これらをコピーしてDドライブ等任意の場所に複製保存してください。
・~\Games\World_of_Tanks_ASIA\res\packages\audioww-part1.pkg
・~\Games\World_of_Tanks_ASIA\res\packages\audioww-part2.pkg
※WoTクライアントのリージョンによってはフォルダ名が微妙に異なることがあります
コピーしたpkgファイルの拡張子を.pkgから.zipに変更してください。zipファイルにすることで解凍できるようになります。(解凍ソフトは任意)
zipファイルを解凍してaudiowwフォルダを見ると、以下の画像のような構造になっていると思います。
ここのフォルダ構造と同じようなかたちでres_mods\audiowwフォルダ内に専用のフォルダを作成し、その中にvoivceoverを保存すれば特別搭乗員のボイスも変更する事ができます。
例えば戦場のヴァルキュリアコラボ搭乗員だと、Edelwissの搭乗員のvoiceoverがvalkirya1、Namelessの搭乗員がvarkirya2というフォルダ内に格納されています。
この場合ですとres_modsのフォルダ構造は以下のようになります。
通常:~\audioww\voiceover.bnk
戦ヴァル:~audioww\varkirya1\voiceover.bnk
他の特別搭乗員についても同様の手順で格納フォルダ名さえ特定できれば問題なくへんこうできるはずです。
注意点ですが、コピー元のresフォルダのリソースパックを直接移動したり解凍したりはしないでください。オリジナルのリソース直接改変するとMOD抜きの状態に戻すのが難しくなり、最悪正常にリソースが読み込めなくなります。これはWoTのMOD編集全般に言えることですね。
8. フロントラインモード用ボイスMOD作成方法
1.4以降の配布テンプレートであればEventsタブ内にVoiceover_Frontlineというフロントラインモード用のイベント割当先があるので、そこにボイスを割り当ててあげれば作成できます。
生成するbnkファイル名は「epic_battle_voiceover.bnk」にしてください。
基本的には通常のボイスMODと同様の手順で作成できますが、イベント数が非常に膨大です。全てのイベントにボイスを適用する場合、なかなか根気が要る作業になるかと思います。
著者作成の日本語テンプレにはフロントラインモード用のテンプレも含めています。コンテナ作成が面倒な方はよかったらどうぞ。
WoTボイスMOD日本語テンプレVer1.10.1.zip (WoTボイスMOD日本語テンプレVer1.10.1.zip) ダウンロード | さんどぼっくす | uploader.jp
おわりに
ボイスMOD作成は初めてだとなかなか大変なところがあるかと思いますが、慣れてしまえば単純作業ですので、これから作る方は頑張って挑戦してみてください。
(むしろボイス収集するほうが大変だったりする)
著者自身も常に試行錯誤しながら作っているところがあるので、もしかしたら記事内容に不正確な部分もあるかもしれません。何か分からないところや指摘等ありましたらコメントもしくはTwitterまでお願いします。
なお、当然のことではありますが、MODの作成・導入は自己責任でお願いします。